根本なんだけど、合いの手で合ってる?

 

好きにしてくれ

 

 

「アイドルのライブでさ」

「ファンが合いの手みたいのやるじゃん」

 

「うん、あるね」

「超絶かわいい、ナントカちゃ~ん!とか呼ぶやつね」

 

「そうそう」

「良きところで叫んでくれる」

 

「あれってさ、結構波紋を呼ぶじゃない」

 

「どういう?」

 

「合いの手入れてないで歌ちゃんと聴けよみたいな」

 

「はいはい、ありますね」

「個人的には、ファンに合いの手されたら嬉しいと思いますけどね」

「愛されてるわけじゃないですか」

 

「お~ん。ま、確かにね」

 

「でね、俺も会話の途中に、ファンに合いの手を入れて欲しいんだよね」

 

「はぁ??」

 

「いや愛されたいじゃない」

 

「ごめん合いの手?」

「相槌ってこと?」

 

「合いの手です」

「超絶面白い、俺くーん!!みたいな」

 

「そんなん邪魔でしょうがねえだろ!」

 

「ファンの合いの手を邪魔なんて思いませんよ」

「俺はファンは大事にするタイプですから」

 

「あれちょっと待って。」

「え…ファンってなに」

 

「会話を聞いてくれてる人ですね」

 

「広すぎない!?」

「アイドルのファンと全然違うじゃねえか!」

「…え、待って、したら俺もお前のファンなの?」

 

「……違うの?」

 

「違うわ!」

「うわぁこいつめんどくせえ!」

 

「…?」

 

「…まぁいいや、もう百歩譲って、聞いてる人がファンだとして。」

「会話に合いの手って、絶対要らないでしょ!」

 

「そんなことないよ~盛り上がるでしょ~」

 

「お前どういうビジョン見えてんの!?」

 

「いや普通に、ボケたら合いの手、そのあとツッコんでまた合いの手です」

 

「はぁ?」

 

「じゃあ例えばですけど。」

「最近暑いですね~、こんだけ暑いと雪だるま溶けちゃいますね」

 

「まず雪が降ってねえだろ!」

 

「っていうくだりをやるとして」

 

「おう」

 

「合いの手ありバージョンですと」

「最近暑いですね~、こんだけ暑いと雪だるま溶けちゃいますね」

「『面白い!雪降ってないのに!俺くーん!!』」

 

「言っちゃったよ!合いの手が先にツッコんじゃったよ!」

 

「もうしょうがないよ!ほら続けて、ほら」

 

「えぇ?はぁ…まず雪が降ってねえだろ!」

 

「『あぁの~…声がよく通る!〇〇くーん!!』」

 

「もっと褒めるとこ探せや!」

「あと『あぁの~』のとこどうやって全員で合わせてんだよ!」

 

「う~ん…」

「確かにしっくりこないっすね」

「もう合いの手なしで、普通に笑ってもらったほうが良くないすか?」

 

「俺お前のファンには絶対ならないからな!」

 

 

☆このふたりの名前設定してないから名前のくだりで、まごつく…‼