そんなものですよ、何事も予想を超えない。唯一の例外は失恋だけです。
「しりとりしましょう」
「おう、普通の?」
「いやしりとりして、五回目に出たワードでお話しましょう」
「あぁお題をしりとりで決めるのね」
「いいでしょう」
「よしじゃあ一個目は『ブログ』のグで」
「おっけー。」
「グ…グローブ!」
「ブ……ブログ!」
「あれちょっと待ってちょっと待って」
「なに」
「ごめんルール把握してなかった」
「あれ……しりとりは……え?」
「いつも通りのルールだよ」
「だよね?」
「あれブログって初っ端出たよね」
「うん」
「同じやつ言っちゃダメじゃん」
「え!そんなルールある?」
「いやあるだろ!」
「ずっと『蚊』で回したろかい!」
「えぇローカルルールやん……」
「大富豪とかでよくある言い争いをまさかしりとりでやるとは」
「同じやつ言っちゃダメ、あと当たり前だけど『ん』で終っちゃだめだからね?」
「おっけーおっけーそのルールね」
「このルールしかねえんだよ」
「はいじゃあブログ、グローブ!『ブ』ね」
「えー……はい、分度器異様に社会で使わないの『い』!」
「あぁぁぁめんどくさい!」
「そう?『い』っていっぱいあるよ」
「そこじゃないわい!」
「あるある言っちゃだめなんだよ、名詞が基本だよ」
「てか分度器でいいじゃん!」
「でも分度器って社会で使うタイミング無くない?」
「いやまぁそうかもしれないけど、しりとりだからまずやってるのが」
「あるある言いあうゲームだったら悪くなかったよ」
「なんかたくさん怒られるし今日はもうお開きです」
「怒ってるっていうかおかしいこと言うから……」
「もう宴もたけなわです」
「あ、だめだこいつ完全にふざけとんな」
「終わろ終わろ」