結局くりぃむ

カリカリくん

 

「いやぁまいったね」

 

「なんだよ」

「どうしたのよ」

 

「いやぁ……まいったやねん」

 

「お前東京出身だろ?」

「あと関西の人もそんな言い方しないだろ」

 

「いやぁほんとぉ、めっちゃまいったやねん」

 

「だから言わないよ」

「めっちゃすっきゃねんみたいな言い方してっけど」

 

「ちょっとなんですか」

「そんなやいのやいの言わないでくださいよ」

 

「そっちこそ急に参ることなんてないでしょうが」

 

「いやあるんですよそれが」

 

「なによ」

 

「急に参ってるんですよほんとに」

 

「あーはいはいそうなの?」

「すまなかったよ」

 

「謝ってね、済む問題と違いますよこれは」

 

「こいつほんとしゃらくせえわぁ」

「謝んなきゃよかったわぁ」

 

「なんですかその言い方!

 

「悪かったよ」

 

「やっぱ教育から変えないといけないのかな~……」

「もう元々こうなのかなぁ……」

 

「もういいから何に参ってるのか教えんかい!」

 

「うわぁ!もう怖いです」

「そんな怒られたら委縮しちゃいますもん」

 

「いやなんだよ言えって」

「参ってんだろ?」

 

「うっわ~」

「こっわ~」

「ぞっわ~」

 

「いやお前そんな怖がってないだろ」

「怖がってる奴はそんな愉快に韻踏まないじゃんか」

 

「ほんとぞっわ~ですね」

 

「ぞっわ~とか訳分かんねえし」

「ていうかだから何に参ってんだよ!」

 

「いや最近面白いことないなぁって落ち込んでたんですけど」

 

「うん」

 

「怒ってきたの面白かったんで気分晴れました」

 

「おい面白がってんじゃねえぞ」

 

「面白かったです」

 

「まぁ……お前が面白かったなら幸いよ……」